2019長野県EU協会講演会

2019長野県EU協会講演会・懇親会が12月3日に長野ホテル犀北館で行われて参加しました。

ビートリックス・フャイフ氏が「芸術感覚と語学」についてお話しされ後半にはご主人の片桐衛氏作曲のフランス風デュエット曲をギターとフルートによる演奏で会場を満たしました。

お二人とも3か国語を流暢に話されるマルチリンガルでした。 フャイフ氏にはその美しいフランス語で意味はほとんど不明ながら心地よい韻律を感じました。音と抑揚も心地よい。

ステージ上に聴講者3~5人が呼び出されて、それぞれの異なる国の旅行者としてシチリア島のホテルのベランダで会話を始める設定で実演してみるという試みでしたが参加された会員の多くはフランス語を学んでおられる方で、また英語も嗜んできたベテラン会員もいて、まごつきながらも終始賑やかに進行しました。

EU内は自由に往来できますから、ノルウェー生まれでもフランスの大学卒業が抵抗なく選択できることは日本人では異国の事のように捉えられます。このような現実に少女の頃から接してこられたフャイフ氏ですから、人に対する興味が身に付き、そのコミュニケーションとしての言語の習得に何の抵抗も感じなかった、と思われました。

小学生のころから絵画を観て感想を授業で良くおしゃべりすることを教育方針に掲げる国柄の成果はこんな折に発揮されてくるのです。

ただ、私個人は外国語には生来興味を引かれましたが、残された農地を放棄して外国に出掛けることは抵抗があります。土地を背負って持ち運べれば良いのになあ。

フャイフ氏には、そういったことで、土の香りを全く感じないスマートな人柄と思えましたが、表現を行う上で落としがちな土の持つ生命力を体感しておくことは肝要ですので、どこか畑をお借りしてトマト等を育てる体験をされておくことで作品表現にエロスを付加できるものと思います。

農業は天候に左右され、思い通りに行かず、時間を掛けても見合った成果が上がらないことはしばしばです。無惨な姿にも接します。ですが生物には手を掛ければ言う事を聞いてくれる、楽しみもあります。それに美味しい。

言葉が通じると会話は何倍にも楽しくなり生きるエネルギーが湧いてきます。 こんな講演を設定頂いた長野県EU協会(山浦愛幸会長)のスタッフに御礼申し上げます。

写真は懇親会のあとの記念撮影です。 フャイフ氏の黒スカート下部の若草色との組み合わせは彼女のポーランド知人のデザイナーの作だとか、東洋人には出ない色彩組み合わせです。素敵です。 このスカートが見られたのも刺激をくすぐる機会になりました。

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